こんにちは、助産師のそらにこです。
今日は妊娠中の運動についてお話ししたいと思います。
妊娠中って運動していいの?
一昔前までは妊娠中はあんまり動かないでねと言われていた時代もありました。また、切迫早産や高血圧症候群、その他合併症にかかると安静にしておかないといけなくなるので、それなら、初めから動かない方がいいのでは?と思ってしまうことも多いでしょう。
しかし、沢山の妊婦さんを見ていても、継続的に身体を動かしている方の方が、そうでない方に比べて切迫早産や妊娠高血圧症候群などの方が少ないです。
例えば毎日通勤で20分は歩いてます。という人や、お家がお寺で常に床拭き掃除などを頑張ってます。という方はとても安産な方が多いです。
反対に、家で毎日ゴロゴロしてます。仕事は、デスクワークでほとんど座ってます。という方はとても合併症が多いです。
合併症に罹ってしまってからは運動は、悪循環に働きますが、合併症がない状態では予防に働きます
日本産科婦人科学会では、「エクササイズが適正であれば健康増進につながります。妊娠前から慣れている妊婦さんは、適度であれば継続してよい」としており、定期的な有酸素運動を推奨しています。
どんな運動がどのくらい必要なの?
日本の産婦人科学会では具体的な時間、量までは明記されてません。
米国産科婦人科学会による産前産後の推奨基準には、医学的、産 科的合併症がない場合は、少なくと も週3 回1回30~40 分の定期的なエクササイズ(断続的な活動よりも連 続的な活動が望ましい)を行うことが推奨されています。
推奨される運動の種類としては
ウォーキング、水中ウォーキング、軽いスイミング、エアロバイク、ピラティスなどがおすすめです。
番外編として、四つ這いや、しゃがんだ状態での床拭き掃除もおすすめです。
手軽にできるのはウォーキングです。
歩き方はゆっくりと買い物しながらや子供と一緒に歩くのではなく、スタスタと、少し歩幅大きめで腕をよく振って歩いて下さい。
少しずつ息があがるけど、会話は楽にできる程度の強度がちょうどいいです。
特に出産前の37週以降からは、とくに合併症がなく、経膣分娩予定の方は、お腹が張っていてもあまり気にせず、どんどん歩いて下さい。(I日1時間くらいを目安に)その方が骨盤が緩み、持久力がつくなど、出産の準備がしっかりと整います。
運動してはいけない人は?
基本的には医師から安静にしておくように言われている方です。
具体的には
- 心疾患
- 妊娠中毒症
- 前置胎盤
- 頸管無力症
- 出血があるとき
- お腹の張りが頻回にある時
- 妊婦検診で子宮の入口の長さが短いと言われた時
などです。
まとめ
合併症などのリスクが無い方は、無理のない範囲内でしっかり運動しましょう。
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